補聴器

補聴器のメリット、デメリット

補聴器の目的は、”人が話す言葉を理解する事”を助けることです。しかし、補聴器は人の声以外の雑音なども大きくするため、それを不快に感じてしまう側面もあります。補聴器の長所と短所を理解して、患者様それぞれの環境に合わせて補聴器を調整することがとても大切です。
補聴器は大変高価な機械です。また、眼鏡のように装用後、ただちに役立つものではありません。補聴器を使いこなすためには、ご自身の日常生活の中で補聴器を視聴することも大切です。

補聴器の種類

補聴器にはポケットに入れるような「箱型」、耳にかける「耳かけ型」、耳の穴にすっぽり収まる「耳穴型」などがあります。多くの方ができるだけ補聴器が目立たない「耳穴型」を望まれますが、それぞれ長所や短所がありますので、補聴器を選ぶ時には注意が必要です。この3つの補聴器の特徴は以下のようになります。

 箱型耳掛け型耳穴型
目立ち方目立つ比較的目立たない目立ちにくい
操作のしやすさしやすい少し細かな操作が必要指先で細かな操作が必要
重い難聴への対応対応できる対応が難しい場合がある対応できない場合がある
価格(万円)4〜94〜309〜40

補聴器を選ぶ際には、耳の状態をチェックすることも重要です。耳あかがたまっていたり、耳の病気になっていないか?も聞こえに大きく影響します。まず補聴器外来のある耳鼻咽喉科を受診して相談してみましょう。また補聴器を購入する際は、しっかりと納得できるまでフィッティングをさせてくれる補聴器店かどうかも重要な点です。厚生労働省の外郭団体・公益財団法人テクノエイド協会では、適正な補聴器販売を行う販売店を、認定補聴器専門店として認定しています。

当院の補聴器外来の特徴

  • 耳鼻咽喉科医として、まずは耳の疾患についてきちんと治療をおこないます。
    薬の処方などの治療を行っても充分な聴力が得られない場合には、補聴器の装用をご案内いたします。
  • 正確な検査を行います。
    補聴器を調整するためには、通常の聴力検査以外にも、言葉の聞き取りの検査や、室内にてスピーカーから流れる朗読の音声の聞き取りなど、特殊な検査も行います。正確に聴力を判断した上で、最善な補聴器を選択します。
  • 専門的な研修を修了した医師が診察を行います。
    当院では補聴器適合判定医師研修を修了した医師が診察を行います。また、聴覚医学会が定める補聴器適合検査の指針に基づき補聴器適合の判定を行い、適合する機種の中で、最も値段の安い補聴器からご紹介いたします。
  • 患者さまが納得するまで補聴器のフィッティングを行います。
    補聴器はただ購入するだけでは不十分で、その前にしっかりとフィッティングを行い、調整することが重要です。そのため、通常は2週間~1か月の貸し出し期間の補聴器店が多い中、当院では患者さまに納得していただくまでフィッティングを行っていただけます。