鼻茸とは
鼻茸は鼻ポリープとも呼ばれ、鼻内あるは副鼻腔の粘膜から生じた良性の腫瘤です。鼻づまりの原因となります。慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に合併して発生しますが、近年は喘息に合併する好酸球性副鼻腔炎によって発症することも増えてきました。
鼻茸の症状
鼻茸の症状は以下の通りです。
鼻茸が小さい場合は、症状が出ない場合もあります。
鼻詰まり
鼻茸ができることによって鼻の通りが悪くなり、鼻詰まりが生じます。
嗅覚が弱まる
鼻茸により空気の通り道が妨げられて、匂いを感じにくくなります。
味がわかりにくい
味覚は嗅覚とも強く関連しているため、嗅覚が低下することで、同時に味も感じにくくなることがあります。
それ以外の症状として、のどの奥に鼻水がたれる感じがすることがあります。また、頭痛、歯の痛み、顔面の痛みなどの症状も現れることもあります。いびきの原因になることもあります。
鼻茸の患者様のなかに、アスピリンに対して過敏性を持っている方がいます(アスピリン喘息)。この場合、アスピリンなどの鎮痛薬が配合されている風邪薬を服用することで、喘息の症状があらわれることがあります。
鼻茸の検査・診断
検査・診断には、鼻鏡やファイバースコープを用いて、鼻の中を観察します。また、画像(CTやレントゲン等)による検査をすることもあります。
鼻茸の治療
耳鼻科の外来では、鼻と副鼻腔の膿を取り除く処置、薬液を吸入するネブライザー治療、アレルギーや細菌感染に対する薬物治療を行います。
長期間治療を続けても改善しない場合や治療を中断するとすぐに症状が再発する場合、あるいは副鼻腔炎の腫瘍を認める場合などは手術を検討します。現在、手術はほとんどの医療機関で内視鏡を使用して鼻の穴から操作を行います。通常数日間の入院が必要です。